最弱暴走族と桜【完】SS更新中!


『はい、木ノ内くん』

「あ、あの、俺が言ったコト怒らないで下さい」

『今日についての質問なら怒らない』

「じゃあ、今日の午前と午後の違いって何ですか…」


言った後に後悔したらしい、木ノ内(キノウチ)は段々語尾が小さくなっていった。木ノ内の質問に全員、背中に冷や汗が流れた。


『あぁ、アレね。怖かったでしょ?正直に首を振る』


けれど、対して変わらない桜。そんな桜の言葉に全員首を縦に振る。


『じゃあ、相汰くん』

「はぃい!?」

『今日のあたしと相汰くんの怯えるものとどっちが怖かった?』


急にあてられた相汰は裏返った返事をして、桜の問いに即答で返す。


「姐さん!……ん?あれ?(俺って今、大人数とか大柄なヤツより姐さんが怖かった。イコール、それって大人数や大柄な奴の方が“怖くない”…?)」

『はい、相汰くん。正解』


うぇ!?姐さんってエスパー!?バーカ、全部声に出てたぞ。そんなやりとりが終わった後桜は再び喋りだした。


『今、怖いと思った相手と喧嘩とかしてると、その内今まで喧嘩して怖いと思ったヤツが怖くなくなる。それが午後の稽古の目的。午前中は皆の力量を見ただけ。

明日もこのメニューで行くからね?午前の組み手の時は自分の急所や今の自分に足りてない事を見直すコト。午後はそれを生かした応用で本気のあたしと殺り合う事』


アレ?やりあうって漢字違わねぇ?と思いつつ頷く不良達。





そして本日の稽古が終わった。

















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