最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
やっべ、一瞬聞き流しかけた。綱牙は華龍じゃねぇんだ。
襲われる。イコール、危険に繋がるんだ。
たった一日稽古したからって早々強くなってるもんじゃない。
『大丈夫なのか?』
まぁ、今日確認すれば良いんだけど。
大和はこくんと頷く。
『そうか、なら行くぞ』
「さみぃ」
あたしは布団を蹴飛ばして、起きるように促す。
「姐さんっ!俺等、昨日喧嘩しました!」
『あぁ、大丈夫だったか?』
道場に着くと聞く前に相汰が言いに来た。素直なんだな。
顔や所々に絆創膏を貼っている相汰は何故かピカピカ、キラキラしている。
「負けませんでした!」
『おぉ…、無茶はするなよ?』
「はい!」
また、耳と尻尾が生えて見えて頭を撫でてほしそうだったので撫でてやる。あぁ、相汰は癒し系だな。
『お前等も喧嘩を売られたら負けるなよ?』
「「はいっ!!」」
『てことで、今日も特訓二日目開始するぞ?』
「「…う゛!」」
あたしはニヤリと笑う。