最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
「中坊に負けてるのは何処のどいつだ、あぁ゛!?」
目の端で相汰が鬼刃の幹部を殴り飛ばしていた。怒っている言葉の割には、相汰の表情は楽しそうで。
強くなって、誰にも敵う力があって、仲間がいて。そうすればあんなに良い顔が出来るのかと思った。
きっと俺も相汰と同じ表情をしてるんだろう。だって、今はこんなにも身体が軽い。嘘みたいに鬼刃に勝てる。全然、怖くない。
「っクソ…ッ。弱い奴がイキ上がってんじゃあ…!!」
「鬼の刃は、鋼の牙には勝てねぇよ」
「…っ!?」
総長は本当に強い。姐さんはそれ以上に強いけど。
総長の拳が鬼刃の総長の鳩尾に決まる。
俺はもっと強くなって、
総長や姐さんみたいになりたいと思った。