最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
四日目*爆弾発言です。
その十。(第三者目線)
「「ZZZzz――…」」
クラスメイトが冷や汗を掻きながら見守る中、約五名は深い眠りに落ちていた。
教卓の前には一人の男教師が青筋を立てて清々しい笑顔で、眠りに落ちている生徒を見つめる。
「なあ」
「は、はいぃぃい?!」
「何でこいつ等は寝てるんだ?」
教師の近くにいた一人の生徒が涙目で口早に喋る。
「最近朝早くから稽古をしてるって言ってましたッッ!後、鋼牙が鬼刃を破ってこの街トップになったって噂が広まってますぅぅぅう!!」
「鋼牙が?」
それを聞いて教師は暫らく考えてから、キランと怪しく切れ長の瞳を光らせた。
「テメェ等ァァァア!起きろォォォオッ!」
「「ウギャァァァァア!!姐さんッ、すみませんでしたァァァア!!」」
教師が怒鳴ると、深い眠りは何処へ。大泣き状態で飛び起きた五人の生徒。
五人は泣きながら無意識に組み手を始めようとする。
「馬鹿かテメェ等!ここにアイツはいねぇよ!!」
「はへ…?」
「あれ…?」
パチクリと瞬きを繰り返す五人。そして、キョロキョロと辺りを見渡す。
「んん…?ミキちゃん?あれ…、今さっき姐さんの声が…?」
「オハヨウ、相汰くん。今は何の時間かな?」
「へ?今?今は………、……やっべぇ…」
再び、校舎全体に五人の悲鳴が響き渡った。