最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
『面倒臭い』
「女より男って思われてた方が楽だぞ?色々と」
『へー』
他の教師達が不安げにこちらとチラチラと盗み見ている。
あー、やっぱりここより屋上に行っとけばよかった。
バァーーッン!!
職員室のドアが思いっきり開く。
入って来たのは喧嘩をするはずだった三年の数人。
「な、何だ君たちは!?」
「空道桜だせよ。ここにいるんだろ?今日は相手して貰うぜ?」
「『……』」
普通、職員室まで乱入してくるか?
あたしと相楽は無言でそいつらを見る。
教師が抑えつけようとしているが絶対無理。
「空道」
『ハイ?』
「お前、過去何回ぐらいドタキャンした?」
『十回ぐらい』
何回も何回も相手するの面倒だから今まで無視してたけど、今日で決着付けるかー。とか思ってたら呼び出し食らったから仕方がない。
「そーらーみーち」
『!』
教室に入って来た時の相楽の呼び方に似て、気持ち悪くて一瞬身体をブルリと震わせてから直ぐに身体を屈める。
すると力を込められた拳が頭の上を通って相楽の目の前で止まる。
『チッ、そのまま殴っとけよ』
「はははっ、後で覚えておけよ」
ボソッと呟けば顔は笑いながら、目は無感情で言われた。
……怖っ。三年の奴らも相楽を見て青を青くしている。