最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
その十四。(多数目線)
相汰Side
〝チッ…〟
〝命拾いしたな。次は無いと思えよ?〟
怖ぇええぇええ!!
総長もミキちゃんも姐さんの事になると姐さん以上に怖い!!
「生きてる気がしねぇ……」
「大丈夫だ、まだ生きてるから」
柚原と昼飯を買いにコンビニに来ていた。
棚からおにぎりを取りながら項垂れるオレに向かって面白げに言う柚原。
コイツ、他人事と思いやがって…!
「お前もその内なァ……!」
「はいはい、うるせぇよ」
店内にはオレと柚原、他には見慣れない高校生くらいの男二人と店員だけ。
見慣れない高校生くらいの男二人は飲み物を置いてある店の奥の方にいて、オレと柚原もお茶を買うべく気にせず近付く。
「大和さんも相当惚れてるもんな」
「あれはミキちゃんもだぜ?姐さんのファーストキス奪ったとかさぁ…」
「ねぇ、君たち」
お茶を取ってレジに向かいかけたら見慣れない高校生くらいの男二人の一人に声を掛けられた。
印象に良く残ると思う。
声を掛けてきた方は金髪でもう一人は青髪だ。
「はい?」
「君たちさっき、大和って言ったよね?」
「えぇ、まあ」
ニコニコとしている金髪の男。
総長の事を知ってるんだろうか?
まぁこの街じゃ総長は有名だし、オレ達もこの街トップになったからな。
「〝血桜〟って知ってる?大和の側にいるハズなんだけど」
「「!!」」
コイツ等、姐さん狙いの族か……?
「その反応知ってそうだな」
「案内してくれる?」
どうする?
オレも柚原も今は喧嘩出来ない。(昼飯を一杯抱えているから)
逃げるにも逃げれないし。(代金を払ってないから)
「あ、俺等、怪しい者じゃないよ~?俺等はね――…」
警戒しているのを悟ったのか、まあ俺等は金髪が呟いた言葉に絶句する。