最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
桜Side
「さっきから何にまにましてんだ?」
『私は幸せ者だなぁと思いまして』
大和の言葉にふふふっと笑って辺りを見渡します。
「?」
『ここには私を慕ってくれる皆がいて、大和がいて、先生がいて、お父さんがいて。
皆の事が大好きだなぁと思っただけですよ』
そう言ってから首を傾げた大和を見ました。
大和は二、三度瞬きをして、それからフッと笑って私の頭を撫でました。
私より大きくて骨ばった暖かい手です。
「桜には俺達もいるしなー!」
「『………』」
「あれー?桜も大和もどうしグハッ!」
あー、あんな幻覚を見るなんて私も疲れているんですかね?
「おい、桜……」
『フフフ』
「「………」」
何か言いたげな大和と急に静かになった尚さん達は青くなって此方を見ています。
「……った~…。桜ーっ!ひでぇよ、何でも殴ることはnイダダダダッ!」
バカ。確かに目の前にいるのは華龍のバカです。
何故ここにいるんですかね?
頭を鷲掴みにして考えている私の手の中で叫んでいるバカ。もとい、華龍の幹部の飛鳥(アスカ)。
「桜、ストップ」
『寿も来ていたんですか?』
横から入ってきたのは華龍の幹部の寿(コトブキ)。
「ことぶきぃ~っ」
「コイツを殺すのはまた後だ」
「やまtグフッ」
寿が助けてくれないと分かると大和に助けを求めかけたので手を離しました。
すると飛鳥は地面にバタリ。
『で、どうしたんですか?ここまで来るなんて』
「あー、ここじゃあ、な…」
歯切れがわるいですね。
不思議に見つめていると寿が静かに耳打ちしました。
『………!』