最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
尚人Side
誰か、来た。
あの人と大和の知り合いらしい。
ここに連れてきたのは相汰と柚原。
〝華龍の幹部〟
あの人の仲間。
青髪の男があの人に耳打ちすると、あの人は直ぐに〝血桜〟になった。
何かあったらしい。
大和もそれは感じ取っている。
けれど、聞かない。聞けない。
それからあの人は俺達に食べ終わったら稽古を始めておく様に言って、青髪の男と何処かに行った。
金髪の男も少し遅れながらあの人の後ろを付いていく。
きっと人気の無い場所に移動したんだろう。
「あー」
「え、どうした尚」
「何て言うか大和の気持ちが分かったって言うか…」
「は?」
あの人の側にいたいと思う。
どんな時でも近くにいて側にいて、一緒にいたいと思ってしまう。
大和もずっとこんな気持ちだったのだろうか?
俺達はまだ知らなかった。
これから起こる事を。