最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
「……ら、…さ…ら、…桜…っ」
『…や、まと…?』
意識を覚醒させていくとあたしを呼ぶ声が聞こえた。
瞼を開けて右を見るとボロボロの大和がいた。
「桜ッ?」
『って、大和?!何でお前、ボロボロなんだ!?』
「「姐さん!」」
『あ゛?……ちょっ!はあ!?何でお前らまでボロボロなんだよ!!?』
左には大和と同じ様にボロボロの綱牙のメンバー。
顔や身体に包帯や絆創膏だらけの奴等。
「桜ぁぁあ!?目ぇ覚めグフッ」
「黙れ、飛鳥。桜、大丈夫か?」
『………』
奴等程ではないが怪我をしている飛鳥と寿。
大和に手伝ってもらい上半身を起こす。
『……おい、お前ら』
「「…ひっ!」」
急に低くなったあたしの声。
それに一瞬にして半泣きになる綱牙のメンバーと顔を反らす大和と飛鳥と寿。
『こんっの、バカ野郎ッッッ!!』
部屋に響くあたしの怒声。
『テメェ等…、あたしが気絶している間に闇月を潰しに行ったなッ!?
それに何だァ?
大和!コイツ等を連れていったのか!??ふざけんなよ、テメェ!!コイツ等はまだ裏に関係している奴等と喧嘩するほど強くねぇんだよっ!テメェは総長だろうが!!それくらい解りやがれ!
飛鳥ァ、寿ィ!!テメェ等は何勝手な事してんだ!?総長はあたしだ!!勝手な事してテメェ等二人に大怪我でも負われたら困るんだよ!これから戦争が始まるんだぞ!?そんな間近に総長の言う事が聞けなくてどうする!
お前らもだ!!テメェ等も訳も解らずに喧嘩なんかするんじゃねぇ!!ヤベェ所の傘下なんだぞ!?死んだりしたら取り返しが付かねぇんだよ!!勢いだけじゃあ、テメェ等はまだ弱いんだ!強い奴等と一緒に喧嘩がしたいんだったら対等に張り合える位に強くなりやがれ!!
解ったら返事ィイ!!』
「「はぃぃぃい!!」」
息切れするくらい一気に喋った。
半泣きが本泣きになって、大和と飛鳥と寿はしょんぼりとしている。