最弱暴走族と桜【完】SS更新中!


「聞こえたか?」


「おう!クスリか金で釣ったんだろうな」


「アイツ等…、全く……」



……手間取って当たり前だ。
予想外に闇月とは違うチームが二つもいて、その上それなりに喧嘩の出来る奴がいれば手間取るに決まってる。



「つう事は」


「コイツ等は雑魚中の雑魚と言うわけだ」



なら闇月は何処、に、い…る…?


ちょっと待て。


あの男、何て言ってた………?


飛鳥と大和は雑魚と解ったら途端、ボッコボコとやる気を出し始めた。



「…スゲェー…」


「…人が飛んでるぞ?…」



此処から見て、ここにいる大和の仲間は三人。俺と飛鳥を案内した中学生と後は見知らぬ二人。


他の大和の仲間は…?壁の向こうに隠れているのか?



 「〝手遅れだよ〟」



何が……?


俺は初め、あの男――夜闇の仲間――が闇月の総長と幹部を殺したか、もしくはそれ以上に痛め付けたんだと思っていた。

夜闇はそんな事を平気でやる。



俺は二人から離れて大和の仲間の所へ行く。



「おい!お前ら!!」


「うぇっ…!?」


「わわわっ!バレたぞ!?」



三人の側に駆け寄り辺りを見渡すが他に誰もいない。



「他の奴等はどうした?」


「へ…っ?え、えっと、何時もの道場にいますよ」



桜は美樹さんが病院に連れていっている。

もしかすると太一さんも一緒に病院に行っているかもしれない。


だったら彼等の側には、いま腕の立つ人物がいない。



…彼等が危ない。



< 69 / 137 >

この作品をシェア

pagetop