最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
「大和ッ!今すぐチームの所へ戻れ!!」
「え?どうしたんですか…?」
意味が解らないと言う顔で此方を見る大和と何も解っていない大和の仲間。
「闇月は狙いを桜からお前等に変えたんだ!」
「「……っ?!」」
「どう言うい…」
大和の声を遮ってチャラララ~…。と近くからメロディーが鳴り響く。
急に顔を青くして慌て出す大和の仲間の中学生。
「おわわわっ…!!も、もしも……」
――相汰!!今何処にいるんだ?!
「あ、尚?今は総長達の喧嘩の見学に…」
〝尚〟
中学生の口から出た名前は此処に来る前に会った大和の仲間だ。
闇月が来たか…!?
――大和を連れて早く帰って来てくれ!!変な奴等が乗り込んできて結構ヤられた!!
「ンだと!?……まさか…」
中学生の顔が強張り俺を見てサァと青くなる。
クソッ……!
「貸せっ!…おい、誰か死んだ奴はいるか!?」
――え、あ、…いません!!怪我でちょと骨が折れた奴等はいますが死んだ奴はいませんっ!
「アイツ等は!?」
携帯の向こう側からドンドンッと壁を殴る様な音が聞こえる。
――俺達は道場の中にいて、奴等は外にいます!
ならば壁を殴る様な音は奴等が道場のドアを破ろうとしている音だろう。
強行なやり方に出たのは闇月にはもう後が無いからだ。
あの茶髪の男はきっと夜闇の使者か何かだったんだ。
「もう少し待て。直ぐに大和を向かわせる」
――はいっ。