最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
「あ、あれは、チームの奴から連絡受けて、尚がケガしたって聞いたから…」
『あぁ、尚さん?』
「…何で桜姉、尚の事知ってんの?それで何で尚の事“さん”付け?」
『あー…、』
どーしよ、桃李に負けそう。
桃李はあたしより弱いけど性格は母さん譲りだ。だから何か、勢いが負けそう。
「もしかして、桜姉って父さんの“華龍”継いだの?」
「あれ、桃李は知らなかったのか?」
「は…?」
『あれ、不本意だけど“血桜”ってあたしだよ』
はて。
桃李に言ってなかったけ?
『因みに尚さんが怪我したの、きっとあたしの所為』
「は?尚、自分で喧嘩負けたって言ってたぞ?」
いやいや、アレはあたしの所為でしょ?あたしが絡まれなかったら、あのカラフルな男達があそこにいなかったはずだし。きっとそうだよ?
「まあまあ、二人して何してるの?」
『「母さんは黙って(って/ろ)」』
「なんですって?」
『「スミマセン」』
怖い。母さんは笑ってるのにの後ろに般若が見える。
あたしと桃李は母さんの一声でフローリングに正座する。そうしないと母さんの雷が落ちそうだもん。
父さんは知らん顔。
「で、何してたの?」
『えっと、母さん、桃李の事心配してたでしょ?だからそれを怒って』
「そしたら桜姉が尚の事知ってたからどううしてか問い詰めて」
『んで、桃李があたしが華龍継いだ事知らなかったから教えたら』
「桜姉が尚が怪我したの自分の所為とか言いだすから」
「なるほどね~」
あたしと桃李が交互に行ったのを聞いて、母さんはお茶を飲みながらのほほんと返す。
そして母さんは、んー、と何か考え始めた。
暫らくして、母さんは何か思いついたようにポンと手を叩いた。
「なら、尚人くんの所に言って何が正しいのか確認してきなさい」
『「…は?」』