最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
七日目*待っています。
その十九。
――怪我の調子は?
『大丈夫だ。…情けねぇ、油断した』
――ふん。それだけ喋れるなら上等だ。
『それで、…用件は何だ?まさかあたしを心配したワケじゃ無いだろ?』
――俺でも仲間の心配ぐらいする。まあ、用件は別だか。
『ほら見ろ』
――クックックッ……。で、用件は闇月の様子だ。
『あいつ等の話しによればもう後が無かった感じだな…。それに夜闇のメンバー直々に伝えに来てたみたいだし』
――夜闇の?
『あぁ、寿からだ。それに気を付けねぇと此方の情報も漏れてるかもしれないぞ』
――用心はしておく。
『…この戦争。数年前の戦争、の続きなんだろ?』
――…あぁ。殆ど数年前と一緒だ。奴等は気が付かない内に俺達の側にいる。
『〝夜の闇の様に、気付かない間に敵を覆い尽くす〟…。姫蝶は?』
――奴等の事を知った時はヤバかったな。今はあいつ等が付いてる。大丈夫だ。
『そっか……。…姫蝶は死んでもけりをつける気なんだ』
――だろうな。奴等は姫蝶にとってトラウマでしかない。でも、そんな事絶対にさせない。
『解ってる、あたしもそのつもりだ』
――だったら、さっさと怪我を直せよ。総会で待ってるぜ?
『あぁ…。じゃあな』