最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
『………』
あたしはやっぱり大和が好きで。でも、仲間も大切だから。
大和もそれは解ってくれてる。
互いを知っているから互いの邪魔をしたくない。
自分がいまどんな立場にいるのかを考えれば大和に返す応えは分かりきっている。
分かりきっているからその応え通りになりたく無いと思ってしまうのはあたしの悪いクセなんだ。
『弱い奴は嫌い』
「桜……?」
『せめて、飛鳥をブッ飛ばせるくらいが良いな』
あたしはキョトンとする大和に向かって淡々と喋る。
『待ってるから、ちゃんと』
待ってるよ。
桜として、華龍総長として。
ここで止まってる事は出来ないけれど、その先で待ってるから。
だから、心配しないで。
戦争は必ず勝つから。奴らはもう好きにさせてはいけない。
もう二度とあんな事を起こさせないから。
『だからアイツ等と一緒に来て』
「………」
『〝綱牙〟と、ね』
あたしが上半身を起こすと大和はあたしを強く抱き締めた。
「……必ず、待ってろよ…?」
『勿論』
呟く様に言った大和にあたしは自信満々に答えた―――…瞬間。
バタバタバタッ――…