最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
そのニ十。(多数目線)
桃李Side
桜姉が怪我をした。
それも銃に撃たれて。
「離せよ!」
「離したら桜さんの所に行くだろ、お前!」
当たり前だ!
尚に押さえ付けられているオレは今すぐにでも桜姉の所に行く。
だって心配だろ!?
桜姉は何だかんだ言ったって女で。
オレの大切な姉ちゃんで。
「姐さんは無事だったから大丈夫だって!」
「はぁ!?相汰テメェ、桜姉に会ったのか!?」
「ちょっとだけ!後は追い出されたから!!」
オレを諌めようとする相汰。他の綱牙の連中もオレを止めようと縋りついてくる。
「取り合えず落ちつけ!!」
「ああ゛!?」
「「(ね、姐さん、そっくり……っ!!)」」
オレを止めようとしている奴の中には何故か青くなっている奴もいた。それでも、こいつ等は離さない。
何だ、こいつ等…。
こんなに頑固な奴等だったか?
オレは疑問に思いながらも縋りついている奴を離そうと手に力を込める。
「は な せ !」
「ぜ、絶対離さねぇ…!」
意地でも離さない気らしい。
「桃李ー、ちょっと話が…。おぉ、激しいな」
「変な言い方しないで、手伝って下さいよ!」
オレ等の様子を感心した様に見る父さんに尚が怒鳴る。