夕焼け色に染まる頃
けれども、そんな中でも小さな発見があったりすると面白い。
特に、庭の掃除なんかを一人でせっせとしているとお寺のお坊さんや修行僧さん達と雑談ができるのだけれども。
これがまた、高杉さん達の妙な子ネタなんかを聞けて面白いんだ。
例えば、高杉さん。
気性は見るからに荒い、それは一目見たときからなんとな~くわかっていた事ではあるんだけれども、実はとても女性に関して繊細なのね。
後は桂さんとか、耳を疑うような事をきいた。
……ふふ、それはなにかはまだ秘密、だよ。
それに、ある程度のこの時代の知識なんかも自然に入ってくる。
とても助かるし、いちいち忙しそうな高杉さん達にも聞いていられないもんだから、正直お坊さん達に感謝。
―――……さて、そんな訳で今は自室にて少々くつろぎ中。
と、言うのも、今日はどうも騒がしい。
朝御飯を食べ終えて、お皿を片付けようとすれば私らがやりますよ、なんて修行僧さん達に止められちゃうし。
なにかあるのかな、でも私、なにも言われてないし、なぁ。
何をしていれば良いのかわからなくて、くるくると毛先で遊びだす。
廊下からはパタパタと世話しなく歩く音。
さっきからずぅっと続いてるんだ。