夕焼け色に染まる頃


「まぁ、座れ。それにお前、聞きたいこと他にもあるだろ。目が物語ってんぜ、わかりやすい奴だ」


「……すみませんね」


にやにやと笑いながら言う高杉さんに少しだけムスッとしながら、進められた座布団に座って。

そんなに言うなら!と私は目を輝かせて疑問をぶつけて見ることにした。


「で?なんで桂さんは、女物の着物着て化粧して……女装、してるんですか!?」


「ぶっ!?!?」


桂さんがお茶を吹き出したようだ。


「しかも桂さん、ある程度背が高くて顔が整ってるから迫力美人!とっても迫力美人です!」


「ぶふっ」


そして、石川さんが笑いを堪えて吹き出したようだ。

ちなみに高杉さんは堪えている。

そんな大広間の惨劇に気づかないふりして、私はわざと言葉を続けた。


「もしかして桂さん、そういう御趣味がおありで……!?」


「ぐっ……!」


そしてついに、笑いを堪えていた高杉さんまでもが笑った。


「さ、朔ちゃん……いくらなんでも……それはないんじゃないかな……」


「桂さん、一応良い年してるのにねぇ。なんでそんなに女装が似合うんだい?俺じゃ到底無……ぶふふっ」


「…………石川くん」


「ご、ごめ……別に悪気は……ぶっ……」


「…………」



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