サンダルウッドにくるまれて
こんなにも心配してくれる彼を
騙すなんて出来ないと思った。


「帰れないのが寂しいんじゃないの。

マティアスと離れるのが・・・辛い」


私の言葉に
一瞬、瞳を大きくして
真っ赤になっていくマティアス。


「サエ・・・。
それ、反則。
僕だって、ずっと・・・
ずっとサエの事が」

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