サンダルウッドにくるまれて
「父に、結婚の話を聞かされた日から、ずっとずっと待っていたんだ。
僕の元に来るべき人を。
結婚する相手には失礼だけど、僕には運命の人がいると信じてた。
ずっと願って、ずっと待っていた。

そしたら・・・
サエが来た。

一目見た時から、運命の人だと思った。

だって・・・
僕はサエに恋してしまったから。


でもサエは≪時渡り≫だから、元の世界に帰さないといけない。


だから、自分の気持ちに蓋をした。

≪よそ者≫に好かれても、サエが迷惑だと思ったから」

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