サンダルウッドにくるまれて
別
それからも、時間の許す限りマティアスの傍にいた。
好きだから当然だと思ってた。
それを快く思わない人がいる事にすら、全然気付かなかった。
「王太子殿!」
突然やって来た側近が進言する。
「サエ殿を帰す準備が整いました。
今宵、満月の夜に、滞りなく元の世界に戻せましょう」
イヤだ!
マティアスと別れるなんて。
お願い、止めて。
私をここに残らせて!!
好きだから当然だと思ってた。
それを快く思わない人がいる事にすら、全然気付かなかった。
「王太子殿!」
突然やって来た側近が進言する。
「サエ殿を帰す準備が整いました。
今宵、満月の夜に、滞りなく元の世界に戻せましょう」
イヤだ!
マティアスと別れるなんて。
お願い、止めて。
私をここに残らせて!!