サンダルウッドにくるまれて
どれぐらい寝たんだろう。
目が覚めると外は真っ暗だった。

「気が付いた?」

白衣に身を包んでいるけど、お医者さんらしくない人。
覗き込む瞳は、どこまでも優しくて。
吸い込まれそうなスミレ色。

「面会謝絶にしといたから。
誰も来ないよ?」

そう言ってニッコリ笑う。

誰だっけ?
どこかで会った?

あ・・・この香り。

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