無記名な世界






亜流が来るのを待っている間暇になったあたしは、町行く人々の観察を始める。




あ、あれいいな…。


偶々通りかかったカップルに視線を移す。


特に彼女の方。





全体的にクールに仕上げられた服装。



あたしはクール系の服が似合わないらしくて、とても羨ましかったりする。




今日だって……


淡い色のマキシ丈のワンピースに白のカーディガンという、ちょっとクールとは言い難い格好。






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