僕じゃない
僕じゃない
ふと、地下鉄の線路の上に僕が落ちていた。
視線をずらすとすぐ右隣には非常ボタンがあったが押さなかった。
線路の上の僕はうつ伏せに倒れていて顔は見えなかったが、肩は若干上下していてまだ生きているらしい。
けれどほとんど虫の息のようだった。
僕がそれをボーっと見ているとホームに電車の来るベルが鳴る。
続いて白線の内側へ下がるようアナウンスが流れたが僕はホームと線路のギリギリのところで動かなかった。
電車が来る所為か、周りに人が集まり、危険な場所で突っ立ったままの僕のことを不審そうに見てくる。
パアンという音と共に電車がホームへ入り、僕の目の前擦れ擦れを通過する。そしてガキンと大きな音がした。
僕が轢かれたのだ。
視線をずらすとすぐ右隣には非常ボタンがあったが押さなかった。
線路の上の僕はうつ伏せに倒れていて顔は見えなかったが、肩は若干上下していてまだ生きているらしい。
けれどほとんど虫の息のようだった。
僕がそれをボーっと見ているとホームに電車の来るベルが鳴る。
続いて白線の内側へ下がるようアナウンスが流れたが僕はホームと線路のギリギリのところで動かなかった。
電車が来る所為か、周りに人が集まり、危険な場所で突っ立ったままの僕のことを不審そうに見てくる。
パアンという音と共に電車がホームへ入り、僕の目の前擦れ擦れを通過する。そしてガキンと大きな音がした。
僕が轢かれたのだ。