キズナ
私が教室に入って5分くらいが経った
今だに美紀は黒板の前で突っ立ったまま
でも早く黒板を消さないと担任がきちゃうよ
そう思っていると剛志が声をあげた
『あー、お前早くその汚い黒板消せよ。担任来るだろーが。黒板消しがねぇーならやるよ!』
剛志は思いっきり黒板消しを美紀に投げつけた
黒板消しは見事に美紀に命中し、美紀のブレザーを汚して床に落ちた
『ほら早く消せよ。せっかく黒板消し投げてやったんだから。』
剛志は笑いながら大声で言った
美紀は床に落ちた黒板消しを手に取り黒板に書かれた言葉たちを
急いで消しはじめた
それが消し終えたころにタイミングよくチャイムがなった
急いで席につこうとした時に一瞬見えた
美紀の目が少し潤んでいたのを…
こうして美紀に対するイジメがはじまったんだ