僕はショパンに恋をした
路地は細く、民家が多かった。

何にもないなぁと思いながらしばらく歩いた。

少し坂を登った所に小さな店を見つけた。

見落としてしまいそうなほど、小さな店だ。

『cafe ♪』

(カフェ 8分音符…?変わった名前…。)

店の前に立ってみた。

営業中と書いた小さな看板が、入口の扉にぶら下がっている。

振り返ると、海が見える。

やっぱりいらいらする。

俺は海のきらきらから逃げるように店の扉を開けて入った。
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