総長が求めた光 ~Ⅱ壊れた歯車~【完】
そこには、無邪気な子供のような『泣きそうな顔』をしたアキがいた。
いつもより目尻が下がり、耳についているピアスがやけに光って見える。
――――ぎゅう・・・・っ
アキはあたしにゆっくり近づいて優しく抱きしめた。
「アキ・・・・?」
「わりぃ。少しこのままでいさせて・・・?」
どうしてここの連中はこんなにも甘え上手なんだろう。
どうしてここの連中はこんなにも隠しベタなんだろう。
あたしもだけど・・・・。
そんな顔を見たら・・・・。
――――ぎゅう・・・・っ
抱きしめ返したくなるじゃないか・・・・っ。