総長が求めた光 ~Ⅱ壊れた歯車~【完】
ヒサから吐き出された紫煙がゆっくりと夜の闇へと消えていく。
「スンマセン。」
大して悪びれもせずに言う黒サン。
「次茶々入れたら・・・わかってんだろうな・・・・。」
「はいはい。」
ヨウから放たれた言葉は、矢となって黒サンに突き刺さる。
「お前らの喧嘩はいいから、続き。話してくんない?」
冷たく言い放つ。
もちろん笑顔は絶やさずに。
「すみませんね。」
さっきとは打って変わってにこやかに話を戻す。
「用件は電話でお話しした通りです。」