総長が求めた光 ~Ⅱ壊れた歯車~【完】

ヨウがヒサの胸ぐらを掴もうと腕を伸ばす。


短気な奴だな。


――――ガシッ


その腕を俺は横から止めた。


「離せ。」


「それはできないかな。うちの総長に何しようとしてんだ。」


「ただ。」


ヒサが俺の後ろから口を開く。


「あ?」


ヨウが表情を曇らせる。


「伝言を預かってる。」


「伝言?」


「あぁ。"ありがとう"だそうだ。」


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