総長が求めた光 ~Ⅱ壊れた歯車~【完】



ネックレスをジッと見つめため息をつく。


「姉貴から、もらったもんなんだ。」


聞いてねぇよ。そんなこと。


いきなり過去話をしだしたヨウにそんな言葉をかけたくなった。


けど、話の中になにか見つけられるものはないかと、口を開かなかった。


「もらった?」


意外にも口を開いたのはヒサのほうだった。


「・・・。あぁ。姉貴からの誕プレだって。」


「そう言ってシンから手渡されたのか。」


「なんで、わかる。」


あぁ。


なるほど。


「口をはさむようで悪いけど。それ、レナちゃんからのバースデープレゼントじゃないよ?」


掌に乗るソレを指さしながら、嫌味ったらしい顔を作る。


「あ゛。んだと?」


< 179 / 196 >

この作品をシェア

pagetop