総長が求めた光 ~Ⅱ壊れた歯車~【完】
さすがに、黒サンもこれは予想していなかったことみたいだ。
「これ・・・が・・・?」
ヨウはネックレスを見つめながら、目を見開く。
どうやらこいつに、ポーカーフェイスという言葉は無縁らしい。
チラリと後ろを見ると、しまった!みたいな顔をするヒサ。
そりゃそうだ。
俺は、黙ってたら一玉買うって言ったんだ。
これで、あいつの楽しみはなくなったな。
まぁ、無駄な金払わなくて俺としては万々歳なんだがな。
さて、問題はどうやって壊すかだよな。
早くしないと、時間がない。
もし、この場所に天神連合の一部が奇襲をかけてきたら困る。
自分たちの安全に対してじゃない。
向かってきた奴らを、俺とヒサが殺さないという保証がない。
考えるだけで苛立ちが抑えきれないのに、手加減なんてできるわけがない。