総長が求めた光 ~Ⅱ壊れた歯車~【完】
ヒサに言われるがまま、ヒョイと投げる。
それにタイミングを合わせ、電灯に踏みつけるようにして潰す。
その瞬間聞こえる、グシャリという金属が折れる音と中の発信機が壊れる音。
足を離すとパラパラと地面に落ちる破片たち。
その中に混ざる、金色の小さな破片。
それは、元の十字架のシルバー一色だったネックレスから出てくるのは不自然すぎるものだった。
「やっぱりな。"当たり"だな。」
「あぁ。ここに来て、何分経った。」
「17分ってとこだ。」
淡々と繰り広げられる俺たちの会話。
「なんの・・・話だ。」
「あぁ?」
「その、17分とかって・・・。」
やはり青いな少年よ。