総長が求めた光 ~Ⅱ壊れた歯車~【完】
「わかった・・・・。」
「よし。いい子だ。」
お兄ちゃんがあたしの頭を優しくなでる。
これが本当に正しい答えなのかはわからない。
だけど、お兄ちゃんが。
ヤミが本当にそう望むのなら、
あたしはいつだってあなたの剣となる。
「シンには何も言わないでおくから。安心して行ってきな。」
「ん。リトは・・・・?」
「あいつも大丈夫さ。」
お兄ちゃんがヘルメットをかぶりながらあたしに微笑む。
あ、でもあたしどうやって帰ろう・・・・。
勢いで出てきちゃったから、帰り道なんて覚えてない・・・。
「あたし狂獣連合までの帰り道わかんない。」
そう言うとお兄ちゃんは少し驚いた顔をしながらも。
「わかった。こっちでどうにかしよう。レナはここで待ってるといい。」
「え・・?」