総長が求めた光 ~Ⅱ壊れた歯車~【完】

ユウコは苦しそうな顔であたしを見た。



どうやらうまく笑えてなかったらしい。



「どんな顔していいか・・・わかんないんだよぉ・・・。」



もう最後は涙交じりの声だった。



「苦しい時は、泣いていんだよ。俺が、ついてるから。俺しか知らないから。」



「う、ふ、ふわぁぁぁぁん。」



優しい虎。本当にその通りの男の子だ。



あたしは、ユウコの胸の中でまた泣いたんだ。
< 89 / 196 >

この作品をシェア

pagetop