ヤンキー少女は恋をする!?①
「榊原・・・・・聖夜?」


首をかしげながら言ってみる。


「はい、その“榊原聖夜”って人なんですけど、実はその人
私の兄なんですよ。それで、大切なお守りを届けに来たんですよ」


「えぇーと、その人今ここにいなくって」


「え?・・・・・・そうですか、ならお願いがあるんです。
私実はここに来てはいけなくて。兄から来るなって言われてたんです。
でも、再来週にサッカーの予選大会があって、無事に勝ってほしいんです。
それでこのお守りを大事にしてほしいんです。
それでお願いは、このお守りを兄に渡してほしいんです」


ポケットの中からお守りを取り出しながら言った。


うぅ・・・・・今から会いに行きながら渡したいところなんだけど・・・・・


会いに行く勇気がない・・・・・・。


もし会ってなんか言われたら嫌だしなぁ・・・・・


あれ、でもヤンキーでもこんなこと考えるんだ・・・・・・。


「えぇーっと、私も今からそのあなたのお兄さんに会いに行く途中で・・・・・
じゃあ、会いに行く途中で渡します」


「じゃあ、よろしくお願いします。本当すみません。
あ、私この事務所で働いてる榊原椎菜って言います。
携帯持ってるんでまた会いたかったらメールか
電話してください」


「そうなんですか・・・・・・
あ、私は羽並茹月って言います」


「羽並茹月さんですか・・・・・?あの有名な羽並茹月さんですか!?」


「有名って・・・・・なんの有名ですか?」


首をかしげながら言う。


「その仕草・・・・・かわいいっ!・・・・・あっ、これは失礼ですね。
あたし、今高2なの。ちなみに住んでる所はもちろん。愛知だから。
あ、でも市は違うから遊びたかったらメールしてきて~♪」


「はい・・・・・・。あれ?でも榊原聖夜君は1年じゃ・・・・・」


「あ、さっきの妹って言ったのは嘘だから♪忘れといてっ♪」


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