先輩とあたし【完】

「そんな俺のこと嫌いなんかよ〜」
「ちゃいますよ!だって申し訳ないと……それに先輩今からどっか行くんでしょ?」今日の部活で遊びに行くねんと元気に言っていた稲森先輩。

「ええよええよ。ツレとボーリング行くだけやし」
「いや、申し訳ないですよ。それに近いし大丈夫ですよ」
「えーの。別にいいやろ?隣歩くの」

少年みたいに笑う先輩に一瞬ドキリとした。

「あ、はい……」
「ははっ。もしかして伊織照れてる?」稲森先輩が顔を除き込んでくる。

「て、照れてるわけないじゃないですか!!」向きになって睨んでも先輩はいつもと変わらずニコニコしていた。


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