先輩とあたし【完】

｢先輩って悩みとかなさそ｣真剣に先輩の顔を見ると怒っていた。

｢はあー？！伊織、それは失礼ってやつやで｣コツンと頭に優しく拳をぶつけてくる。

｢だってなさそうですもん｣
｢俺かて悩みの一つや二つは………｣と言いながら考え込む先輩。

｢ないんですね？やっぱり｣思わず笑ってしまう。
｢だっ！あるある！あるしな！｣

｢何かあるんですか？聞きましょかー？｣わざとらしく聞いてみる。

｢腹立つなほんまに。ほんっま、可愛くないやっちゃやなお前は｣
｢可愛くないですよーだ｣歯を見せて笑う先輩。

｢でもええわ。お前の隣なんか落ち着く｣

｢＿＿＿え？｣


ﾞお前の隣なんか落ち着くﾞ
不覚にも何か勝手に想像してしまった私。私は聞き返したつもりでえ？と言ったのに先輩はその言葉を無視して違う話をする。

あんなにいつもふざけてるからびっくりした。まさかあんな言葉言われると思わへんもん。