先輩とあたし【完】

バスではもちろん、俊哉先輩の隣。でも、通路を挟んで隣はなぜか稲森先輩。
俊哉先輩にさっき言われたことを頭の中で繰り返して私は先輩の方に体を向けていた。

「先輩、寝ていいですよ?」さっきから眠そうな目をしている俊哉先輩。
「いける。せっかくの時間やもん。寝たらもったいないやん」
「ダメです。寝てください。練習に支障が出ますよ。」
「分かった…肩、もたれていい?」可愛すぎる。さっきからドキドキが止まらない。

「いいですよ」先輩は目をゆっくり閉じながら私の肩にもたれてきた。先輩の匂いがして落ち着く。
「可愛すぎる…」先輩の寝顔を覗いて思わず呟いてしまう。

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