先輩とあたし【完】
story*7
楽しみにしていた合宿もあっという間に終わってしまいまた普通の生活に戻った。
合宿中は俊哉先輩と夜、一緒に過ごせたしすごく幸せだった。朝はなぜかマネージャーも混じっておにごっこをしたり。ほんとに楽しかった。
だけどあの時の稲森先輩の言葉が離れない。
私はあの女の先輩に嫌がらせをされていることを稲森先輩にバレないように祈った。稲森先輩に知られてしまえばきっと俊哉先輩にもバレてしまう。変な心配はかけたくないから。
「おはよー」靴箱で出会う友達に声をかけていく。
「おはよー伊織、合宿やったんやんな?」合宿をのことを話していた友達が合宿の話に触れてくる。
「そうそう!!楽しかったよー!!疲れたけど…俊哉先輩とも結構一緒に居れたしね」そう笑うと友達はそのことについてまた聞いてきて話が盛り上がっていく。
「………っ」あの女の先輩からの手紙が入っていた。
「伊織…?」話を止めた私の名前を呼ぶ友達。
「え?あ、ごめんごめん」私はその手紙を咄嗟にポケットにしまいこんだ。