先輩とあたし【完】
「伊織っ」片付けをしていると准弥先輩が私を呼んでいる。
先輩はみんなと離れた場所に立っている。
私は荷物をその場に置いて先輩の元に行く。
「あっちらへん散歩しよー」適当に指さしながら私に誘いをかけてくる先輩。私は黙って頷いた。先輩は珍しく黙り混んでいる。
「珍しいですね。先輩が喋らないの」私はクスッと笑いながら先輩に話しかける。
「うるさいなーなんか最後や思たら泣きそうになってんやんか。浸らせてや~悲しみに」
「じゃあ、一人で散歩すればいいのに」
「それじゃあかんやん。伊織居らな意味ないやろ?」
頭に手を乗せる先輩。