過去より、もっと良い恋をあなたと・・・
『な、何だよ?そんなに俺、邪魔したか?』
『ううん。何でも無い!とりあえず、手見して?』
私は五十嵐の右手をそっととった。
血出てる。
痛そうなのに、何でそんな平気な顔してるの?
『保健室行って消毒してもらお!私も一緒に行くから。』
『はぁ!?お前は今彼氏と居んだろ?1人で行くから良いよ。』
放っておける訳ないでしょ!
あんたも誠人と同類!!
『誠人ー』
『ん?愛菜、どうした??』
『ちょっと五十嵐が手怪我しちゃったみたいだから、保健室行ってくるね!』
返事はもちろん、
『分かった!行っておいで、オレはココで待ってるから。』
やっぱりね♪
私の予想通り!
『ほら、じゃあ行くよ!』
私は五十嵐の腕を引っ張った。
コンコン
『失礼しまーすって先生居ないじゃん。』
『じゃあ、俺良いわ~帰る。』
帰ろうとする五十嵐を私は引き止めた。
『私が消毒してあげる!』
『はぁ!?そこまでしてくんなくて良いって・・・』
頑固だなぁー
『私の気遣いを受け取ってくれないの?』
少し涙目で言ってみた。
『わ、分かったから、そんな目で俺を見るな!』
五十嵐にも効いたみたいだ(笑)
『そぉ?じゃあ、ソコ座ってぇ~』
『おぅ。』
私今、五十嵐の手当てしてるんだよね。
実感わかないなぁ~
『なんかさぁ、ココ来んの久しぶりな気がすんの俺だけ?』
そっか~
ココ保健室かぁ。
私が初めてあの出来事を人に打ち明けたんだよね!
相手はこの五十嵐だったけど・・・
『私も思うよ!』
五十嵐の顔が急に真面目になった。
『俺さぁ後悔してることあんだよね~』
五十嵐の後悔?
どんな後悔だろ・・・
『どぉゆうこと?』
五十嵐は私の右手を強く握った。
『愛菜を手に入れられなかったこと・・・』
『えっ?』
私は五十嵐の言葉の意味を考える前に疑問の言葉を口にしてしまった。
『今からじゃ遅いか?』
な、何を言ってるの五十嵐。
あなたには・・・
『五十嵐には真海が、居るでしょ?』
『付き合っては居るけど、別に好きな訳じゃない。』
私はカッとなって五十嵐の頬を叩いてしまった。
『酷い!あんた、最低だよ。二度と口もききたくない・・・』
私はそお言い放って屋上へと急いだ。