過去より、もっと良い恋をあなたと・・・

そう、バスの時間までの時間があまり無い。

『愛菜はせっかちだなぁ~』

俊がのんびり過ぎるの!!

『少しは急いでよぉ!』

なぜか、俊は得意げな笑みを浮かべる。

『もう準備終わってるし(笑)』

『えっ?』

私は俊が指差す方向を見た。

『愛菜だけだよ♪』

『わ、私だって終わってるもん!』

なんで、終わってるの?

さっき見た時は全然無かったのに・・・

いきなり私の手を強く引いた俊。

『ほらっ行くぞ?』

『えっ!?あっ、うん!』

私が鍵を締めようとすると、合鍵を持っている俊が閉めた。

『ちょ、ちょっとーなんで合鍵なんて・・・』

『前に借りた時に作った。』

知らないし!

言ってくれたって良いのに・・・

『あっ時間!』

『ヤベーな。走るか!』

『うん♪』

俊は私の荷物を1つ持ってくれた。

私の手を握って一緒に走った。

俊の手って大きくて暖かいんだよね・・・

『ハァーハァー』

『ハァー、間に合った、な・・・』

家からココまでは結構遠かった。

そのため、全力疾走をした結果がこうだ。

『疲れたね(笑)』

『バカ野郎!こんぐらいで疲れねぇよ!!』

嘘付け!

さっきまで凄い息上がってたくせに!

『じゃっ乗るか!』

『あっ待ってよー!』

私は俊の後を追いかけた。

そして、私の実家へは少し寝ている間に着いていた。

いよいよお母さんお父さんに、俊を紹介する日が来た。
< 64 / 86 >

この作品をシェア

pagetop