5つの欠片
イヤな予感がして顎を離すと、肩に凭れかかったまま動かないちづちゃんに声をかける。



「ちづちゃん、ちづちゃん?」



嘘でしょ...
ここで寝ちゃうの...?



これからなのに、お預け?



力は抜けてるのに、離れようとしたら、すり寄ってくる。



「んん......だいち...くん...」




そんな声...ズルい...




俺は真っ白なうなじに口づけた。
髪の毛を掻き分けてゆっくり吸うと、赤い痕が残る...




お疲れさま、ちづちゃん...
今日はこれで許してあげる...




ちづちゃんに赤い印をつけてから抱きかかえて、ベッドに移動した。



暗い寝室で、サイドランプの灯りだけがちづちゃんの滑らかな肌を透明に照らす...
綺麗...




透き通る肌をボーっと見ながら、ちづちゃんを大切に抱きしめた。





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