5つの欠片
「当たり前でしょ。いつでもつけてるよ…」



「ありがと……。凄い嬉しい。」



「あの時、約束したじゃん。毎日つけるって…」



「うん……そだね。」





結羅はそう言うと、また俺の左手を両手で掴んで揉み始めた。





本当に好きだな…これ。
まぁ、気持ちいいから全然良いんだけど。




その時、結羅が急に人差し指を口に含んだ。
さっき必死で捕まえてた舌がゆっくりと根本から指先に向かって動く。





ちょっと結羅…
それはやばいって、そんなことして止めらんなくなったら……






そんな俺の気持ちも知らず、指輪には触れないように丁寧に甘い蜜がつけられていく。
最後には爪を甘噛みされて返ってきた。





口の中から外に出てくると人差し指だけが、空気に触れて少しひんやりする。
結羅を見ると少し照れてて
「うまかった?」って聞いたら






「うん、美味しかった…」





って言って切なく笑った…








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