5つの欠片
栞…
よっぽど嬉しかったんだろうな…



朝弱いくせにわざわざこんな時間に起きてるし…
しかも、俺にメールまでしてくれて…




うん…栞が嬉しいんなら、俺も嬉しい。
嬉しいんだけど…




1つだけ我が儘ゆっていい?





俺...それを見た栞の表情の方が見たかったなぁ…





そりゃあさ、自分撮って送るなんて普通誰もしないだろうけどさ…
でもさ、俺が見たいのはサボテンじゃないんだよ…




サボテンじゃなくて…栞なの……




「はぁ…」




思わず重いため息が零れる。
明るい部屋の中でため息だけが浮いてる気がした。




やばいな…
せっかくメールくれたのに、こんなこと考えちゃうなんて。





最近二人とも忙しくて、本当に会う時間とかなかったから…
ちょっと、栞不足……







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