5つの欠片
「はーい、どーぞ」



返事をすると、入ってきたのはちょうど今見てた人だった。




「真ちゃん!」


「よ!久々」


「真ちゃんも取材?」


「そう。俺は今からだけど。」




そう言って、真ちゃんは隣に腰かけた。
雑誌で見てた人が急に実物になって出てきて、ちょっと変な感じ。




「…っお前、こんなもん置いとくなよ」



真ちゃんは恥ずかしそうにしながら、目の前にある雑誌を裏返した。




「いいじゃん。かっこ良いよ!」


「お前なぁ…」



呆れたように笑う真ちゃんが昔のままで、なんとなくちょっと安心した。




「あ、そう言えばさっき結羅ちゃんに会ったよ」



「あ、ほんと?じゃあ、今回雅也の記事の担当なのかな…」


「まじ?嬉しい!めっちゃ綺麗だったよ、結羅ちゃん!」



「お前、ふざけんなよ。
 てか、莉央ちゃん今アメリカだって?」








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