5つの欠片
真ちゃんのその言葉に一気にテンションが下がる。
頭の中がまた莉央で埋め尽くされた。




「そーなんだよ…
 もうまじキツいわ…」



「そんな落ち込むなよ。ゆっても明日には帰ってくんだろ?」




少し笑って聞く真ちゃんの声に小さく頷く。




「だったら後ちょっとの我慢じゃん。一緒に住んでるんだしさ。」




「けど、2週間だよ?なかなかのダメージ…」




「一緒に住めるだけ幸せでしょ。一番に雅也の元に帰ってきてくれんだよ?」




真ちゃんがそう言って俺の肩をぽんっと叩いた。




確かに、そう考えたら幸せなのかな…
もう感覚が分かんない。




「おいー!元気出せよ!明日になったら会えんのに、なんでそんなヘコんでんの…?」




真ちゃんの不思議そうな顔が目に映る。
綺麗な顔…
おっきい目にぶっくらした唇、真っ白な肌。
男の俺から見ても良い男だよな…やっぱり。






「……そだよな。おかしいよな、俺。」






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