5つの欠片
「えー…また行っちゃうのー?」



案の定、まぁくんの眉が下がっていく。
あたしはスープの入った器をテーブルの上に置いた。



「うん…コンマスやらせて頂けることになってる...」



「まじで!?莉央すごいじゃん...」



「...うん、ありがと...」




なんとなく言いづらくて、言葉が続かない。
まぁくんは絶対今まで通り1週間だと思ってる...



「いつから?」



まぁくんがスープを食べながらあたしを見つめる。
その視線が少し怖い...



「1週間後...」



「...ふーん」



明らかに機嫌が悪くなってるのは分かってた。
だけど、言わない訳にはいかない...





「あのね、まぁくん...




 ......1ヶ月なの」







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