5つの欠片
「へ...?」



気の抜けた声が耳に届く。
まぁくんが手に持っていたスプーンが止まった。




「1ヶ月って...1ヶ月帰ってこないってこと?」




まぁくんの視線がまた一段と強くなった気がした。
小さく頷いて顔をあげると、まぁくんの目に捕まえられた。




逸らしたくても逸らせない...




見つめられたまま少しの間、時がとまる...




ねぇ、まぁくん...
今、何考えてるの...?



不安でたまらない......




ねぇ…、



なんか言って......





手にじわっと汗がにじんで、握ってたスプーンが器に落ちた...







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