5つの欠片
「...そんなワケ…ないじゃない......」




気がついたら勝手に口が喋ってて、体が震えてた...
小刻みに揺れる体をさっきより強い力で抱きしめられる......




「...ん。良い子だね、りおちゃんは......」





完全に壁が壊されて、色んな想いが駆けめぐった...
途端に視界が揺れ始めて、それはすぐに溢れ出る...
光る透明の粒がまぁくんの肩に落ちていく。




泣いて...泣いて...
止めようとしたら余計に止まらなくなって...
胸が苦しくなる...




優しく髪の毛を撫でてくれる大きな手。
抱きしめてくれる体から感じる熱...




......次に感じられるのは、1ヶ月後


そんな現実がまた涙を加速させた......





「莉央...顔見せて......」


「..................」




「莉央......」





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