ピンクの空


あたしと向かい合うように、大森はあぐらをかいた。




こういうとき、大森は何も言わない。




大丈夫?とか、心配の言葉もないし、気にすんなとか、励ます言葉もないし、良いアドバイスするわけでもない。





でもそれがあたしにはかえって良いって、大森はわかってる。





ただあたしが泣いてるときに、大森はどんなときでも絶対あたしを1人にしない。






目をそらさないでいる。







あたしが話すまで待ってる。





あたしが話してるときは、黙って聞いてて、話し終わったら大森らしいコメントをする。















< 34 / 313 >

この作品をシェア

pagetop